Aki's Diary

日々の生活で思ったことなど

自己点検 新問研 ③

第6問 土地明渡請求(所有権喪失の抗弁)

① 訴訟物について

「所有権に基づく返還請求権としての~」との記載があれば、訴訟物は特定できるため、「物権的返還請求権としての~」とまで記載する必要はない(が、別にしても良い)。

「不動産明渡請求権」ではなく、「土地明渡請求権」である。不動産には土地及び建物が含まれるのであるから(民法86条1項)、訴訟物特定の見地から、「土地」と記載すべきである。

② 請求原因について

「被告は、甲土地を占有している。」という記載には、現在の占有という意味が含まれているため、「現在、甲土地を占有している。」と記載する必要はない(が、別にしても良い)。

③ 抗弁について

抗弁には項目を付す。その際、その項目の記載から抗弁の内容が明らかになるよう努める。たとえば、所有権喪失には様々な理由が考えかれるため、単に
「所有権喪失」
と記載するのではなく、
「所有権喪失:売買」
と記載すると良い。

 ****

第7問 土地明渡請求(対抗要件の抗弁)

請求原因について

本問において、権利自白の成立時期を、平成22年4月5日とするのは誤りである。

たしかに、Yの言い分においては、「XがAからその主張どおり買い受けたことは認めます」と述べられている。
しかしながらYは、平成22年4月5日のX・A間の売買を理由とする、Xによる甲土地の所有権取得を認めている訳ではない。
なぜなら、Yは同年2月2日のY・A間の売買を理由として対抗要件の抗弁を提出し、Xによる甲土地の所有権取得を争っているからである(なお、対抗要件の抗弁で争われるのは、厳密にいうと、Xが所有者であることではなく、Xによる甲土地の所有権取得である、と捉えると理解しやすい。このような把握が条文の文言*とも整合的であろう)。

民法177条(不動産に関する物権の変動の対抗要件
「不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法‥‥その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。」

したがって、本問における権利自白の成立時期は、平成22年2月2日と理解するのが適切である。

【ボヤキ】

権利自白って苦手かも、、、。

 ****

第8問 土地明渡請求(対抗要件具備による所有権喪失の抗弁)

① 請求原因に対する認否について

「請求原因(1)ないし(3)は認める。」
とするより、
「請求原因(1)から(3)までは認める。」
と表現する方が良い。
なぜなら、『ないし:乃至』という言葉は、① 又は、あるいは【or】、という意味と、② ~から~まで【from A to B】、という2つの意味があり、認否の対象・範囲が不明確となる恐れがあるためである。

② 抗弁に対する認否について

本問においては、A・Y間の売買を否認する以上、Yの登記がA・Y間の売買に基づくことも否認することになる。
したがって、抗弁に対する認否としては、
「抗弁(1)及び(2)は否認する。」
とするか、登記の存在自体は認めるのであれば、
「抗弁(1)は否認する。」
「抗弁(2)のうち、Yが所有権移転登記を備えていることは認め、その余は否認する。」
などと記載することになろう。

いずれにしろ、
「抗弁(1)は否認し、(2)は認める。」
などとする記載は誤りである。

 ****

少し長くなってしまった、、、。
でも気付けば残りあと5問。
ゴールが見えてきた!